命日

今日は義理の父の命日。

昨年の今日も本当に寒い日だった。

日に日に衰えていく体力と気力。亡くなる前日の夜に、鹿児島の写真を何枚か持っていった。病室があまりにも殺風景で、懐かしい鹿児島の写真を見て、少しでも早く元気になって鹿児島に行きたいと思って欲しかったからだ。

しかしもう息も絶え絶えで声も出せない、意識も混沌としていた状態だったが、差し出した写真を一瞬目を見開いて見た。どんな写真かわからなかったかも知れないが、確かに見ようと目を大きく見開いた。

私と義理の父のやり取りはそれが最後だったと思う。

亡くなって1年。いまだに亡くなったという気がしない色んな意味で存在感の大きい人だったが、堂園が形見の時計が動かなくなった以来、本当に天国に行ったような気がすると言っていたが、私も本当にそう思う。どんな時でも肌身離さず持っていた腕時計。天国に行く時でも持っていかないわけがないと思うからだ。現世での時は止まっても、天国ではまた動いているのかもしれない。

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