【電子商店繁盛記 Episode=0 】確かな手ごたえ

私たちはこうやって、現在もネットショップの師匠と敬って止まない岸本氏=えーちゃんに出会うことが出来た。

約束した中野新橋のすっぽん屋さんは、こじんまりとしたカウンターの小さなお店だったが、店の奥に5畳程度の座敷があった。そこにえーちゃん他、子供服、チョコレート、ジンギスカンをそれぞれ売ってらっしゃるネットショップの方たち、地域のコミュニティとしてホームページを立ち上げている方、出版社の方など、数名の方が集まっていた。

今では全国の他業種の集まりというのは普通のことで、地域や職種を越えて集まる機会が多いが、おそらく私たちにとってそういう集まりはその時が始めてだったんじゃないかと思う。

子供服、チョコレート、ジンギスカンのネットショップのオーナーさんたちは、やはり自分でホームページを立ち上げて、堂園と同じようにネットを通じてえーちゃんと知り合った方だそうで、私たちよりも早く知り合っていたせいか、すごく仲が良さそうに見えた。そして、ネットショップに関してもずいぶんとつっこんだ質問をしていたように感じた。

すごい。すごい。すごすぎる。

私の知らない間に、世界はものすごいスピードで変化していると思った。

そしてこの場に居られることにものすごく興奮した。特に堂園は、今まで疑問に思っていたことをえーちゃんに実際に会って質問できたのだから、私の比ではなかったに違いない。

とにかく、ネットショップにものすごい手ごたえを感じた夜だった。

帰りの電車の中で、えーちゃんの気さくなお人柄、それでいて、指摘するところはびしっと指摘する姿勢にも感動していた。

このあと、堂園は作ったホームページを1から作り直すことに邁進した。

今で言う、リニューアル ということになる。

リニューアルのページは照明器具に特化し、店舗の名前に

「照明器具の専門店」

とつけた。

そうなると意識も変わるものなのか、今まで販売した商品の中で、自分がいいなあと思った器具を中心に掲載するようになった。おそらく、照明器具の販売に携わるものとしての誇りだ。プロとして、生半可なものは売れない。自分がいいと思ったものは間違いないというプライドだ。

今までは売り上げをただ上げたいために、お客さんの顔色を伺った作り方だったが、プロとしての意地を見せたいという気持ちに変わったのだ。

そしてセレクトした商品がは後に、ネット通販上での売れ筋商品になっていくことになる。後続で出てきた店舗が、こぞってマネして掲載するほどになった。

しかし、実際に売れるまでには、そこから3ヶ月ほどかかった。

 

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